Vol. 4

'99.02.06.
遠い朝 '99.02.04.
'99.02.03.
微熱夜 '99.02.02.
月の影 '99.02.01.
冬枯れ '99.02.01.





高く 手を 伸ばしても
届くはずのない
青い 空
陽射しに 抱かれ
目を 閉じる
木々のざわめきに 耳を傾け
風を 聴く

にぎりしめた 後悔が
涙になって
こぼれ落ちそうだ

遠い朝



背中の 夜を感じて
あなたを 想う
それだけで
遠い朝

訳もなく 哀しくて
苦しくて
もがきあぐねる
いまさら
手を 伸ばしても
もう
なんにも ない
空っぽの
夜が
笑ってる





緋色に萌える
冬空に
雪が
舞い下りる
はかなげに
居場所を求めて
舞い下りる
溶けてしまうのに なぜ
降ってきたの

溶けてしまうのに

微熱夜



わたしの 言葉が
あなたの 心を
傷つける
あなたの 言葉が
わたしの 胸に
突き刺さる

こんなにも
愛しい あなたに
伝えきれない 想いが
微熱の中に
うずくまる

後悔に 押し潰されそうで
息が できないよ

月の影



ふたりで 行こうよ
長すぎた おしゃべりの あとだから

こんなに 月が 明るいよ

何を どういえば 伝わるのか
何が こんなに もどかしいのだろう

君は アイツと二人で
よろしくやってる
平気さ 僕は
君の ためだけに
唄い続けているから

この唄が 聴こえたら
ふたりで 行こうよ

月の影を 追いかけて
いつまでも 追いかけて
僕たちの 夜を 続けよう

冬枯れ



冬山の 木立の色が
優しすぎて
哀しすぎるよ

誰も 見ては くれないね
春の 芽吹きの ために
息を ひそめて いるだけなのに
夏の 青々とした 葉たちの 夢を
ずっと ささえて いるのにね

僕も 君と同じなんだ
何にも なくなった 枝を 伸ばしているよ
誰も 気付いちゃいないけど
寒い 風景の 一部でしか ないけど
いつか この枝に
青々とした 葉を繁らせる

足元が 乾いた 砂に なっても
僕は 倒れたりしない

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