shimmer
水溜り
オイルの虹に
揺らめいて
夏の
向こう側
飛び越えて
虹
ひとつ
何も
なかった
そんな
顔をして
firefly
ふうわり
飛びつづけよう
どこまでも
君の
夜まで
ふうわり
微笑みつづけよう
すべてが
夢と
気づいたけれど
ふうわり
ゆうらり
私の 朝まで
drop
苦しさを
すとん
と
呑めば
いま
水になる
流れはしない
わたしが
水に
なる
petal
なにげなく
さいごの
その
ときまで
なにげなく
きみは
ひとひら
うつくしく
wing
雨の夜
飛沫と踊る
はしゃぎすぎた
こころ
君のコートに
くるんと
包まれて
私は
無防備
また
飛べそうな
そんな気がして
君を
感じている
spring
春の風は
悪戯がすきなんだ
春の風は
優しすぎるんだ
そして
春の嵐を
まきおこし
知らん顔して
また
次の春にも
やってくるんだ
dream
不思議だね
探しても
みつからないから
夢を
みることにした
どこで
みてもおなじ
みえかたが
ちがうだけさ
slow
聞こえますか
雪の稜線
なだらかにして
近づく
音
顔をあげて
耳を澄まして
波打つ
胸
あなたの
春
splinter
うっすらと
雪化粧
微熱の夜
蒼白き
曇り硝子の
向こう側
ああ
とけないで
冷たい
雨に