洗い髪を 月の光で束ねる 滴る水は 首から胸へと 記憶の稜線 描き そして 足もとに 氷の月
螺子の切れた オルゴールのよう 空は ゆっくり 静まりながら 囁きかける 夜の訪れ 堪えきれない せつなさが 零れはじめる
心優しきあなた 心痛めるあなたへ 星の瞬きが 冬日のぬくもりが 高き空が 広き海が あなたを 見守ってくれますように ずっと あなたの傍に さりげない光が 降り注ぎますように
オレンジ色の 街灯の下 踊り始める 雨粒たち 私のかわりに 踊り続けて 優しい光の下で 泣き続けて
過ぎた時 くらべれば 苦しくなるだけ 訪れる時 想えば 哀しくなるだけ 今だけ みつめて 今だけ 信じて 俯かないで 空を 見上げて 光のオルガン 奏でるように